フルレンジ・スピーカー/パイオニアPE-16M(復刻版)について

スピーカーエンクロージャー(箱)自作派の方々にはお馴染みのフルレンジユニットであるパオイニアPE-16Mについてです。ヤフオクに出品されているものの中には、なんとペアで43.000円とか信じられない価格で出品されておりました。今回ご紹介するスピーカーユニットが復刻された時期は定かではありませんが、とにかくPE-16Mというフルレンジ・スピーカーをとにかく買っておかなくては・・という強い想いで購入したのが30年くらい前(もっと前?)のことでした。2本で幾らだったかは忘れました。建具屋さんでエンクロージャー(スピーカーボックス)を作ってもらい、なんとか完成したエンクロージャーに慎重にPE-16Mを取り付け、真っ先に聴いたCD盤はホルスト作曲「惑星」、アンドレ・プレヴィン指揮、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ、レーベルはTELARCでした。が、しかし酷い音で非常にガックリした記憶があります。スピーカーのコーン紙のエッジがまだ購入したてで硬い状態というのと、もともとフルレンジなので音のレンジが狭い等いろいろな状況の中、いい音を期待するのはかなり無理があったのだと思います。今にして思えば、J.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲」あたりがちょうどよかったのかも。しばらく聴き込むうちに、少しづつですがマシな音になってきましたけれども、レンジは相変わらず狭いままでした。しばらくして折角作ってもらったエンクロージャーは破棄、フルレンジスピーカーユニットそのものはきちんと保管していました。当時は2wayスピーカーをメインで使っておりまして、そこそこレンジは広くそれなりに満足していました。しかし、フルレンジ一発の心意気というか一つのスピーカーで完結させたい、そうゆう音に憧れを持っていましたのでなんとか ” いい音 ” で聴きたいという気持ちが強かったのです。が、やはりエンクロージャー造りは素人には無理かもしれません。エンクロージャーの素材として多くのスピーカーブランドが採用しているMDF材の方がしっかりとした造りで音もいいのかもです。MDF材は、Medium  Density  Fiberboard の略称で、日本語では ” 中密度繊維板 ” といわれていて、木材チップを蒸煮・解繊したものに、接着剤となる合成樹脂を加え板状に熱圧成型したしたもので、加工性が高木材特有の反りや乾燥割れなどの癖が少なく均質で比較的安価である。ただ以外と重い特徴があります。まあ、スピーカーエンクロージャーには音の安定感という点でこの ” 割と重い ” という特徴が有利と言えるかもしれません。東急ハンズでも売っていたこともありますが今はわかりません。とはいえ、折角入手したフルレンジスピーカーなので、なんとかもう一度自分なりに設計したエンクロージャーを作ってみようと現在いろいろな形、大きさ等考え中です。ただの立方体の箱では面白くないので構造的に変わったのもありかなと。内部配線はもちろんファイアーバード・ラウドスピーカーケーブルに使っている線材(OFC銅線)を使用するつもりです。2枚目の写真を見ていただきたいのですが、通常、端子はハンダ付けを前提とした設計になっておりますが、PE-16Mの端子はネジで締め上げるタイプになっています。ここはちゃんとハンダ付けに適した圧着端子をつなごうかと思っております。ただ、スピーカーケーブル、ジャンパーケーブルを制作しながらですので、完成はかなり先になると思います。