朝日新聞の企画「好きな作曲家は?」のランキングを見ると、1位はモーツァルト、2位がベートーヴェン、3位がショパン、4位がヴィバルディ、5位がバッハ、そして5位がドヴォルザークでした。ドヴォルザークと言えば交響曲「新世界より」が一番ポピュラーなのですが、J.S.バッハの次に人気があるというのはやはり「新世界より」のメロディの普遍性、交響曲としての完成度の高さなどが挙げられるのではないかと。第3楽章のメロディは小学校時代の下校時間に流れていたのを記憶しています。この「新世界より」は2022年8月16日にブログで取り上げており、その時はハンガリーの指揮者、イシュヴァン・ケルテス氏、ウィーン・フィルでアナログ盤の紹介を主に紹介させていただきました。個人的にはアナログ盤の実在感のある音は魅力的なのですが、より広くこの交響曲を聴いていただきたいとの想いで、ウラディミール・アシュケナージ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のCD盤をお薦めします。チェコ生まれのドヴォルザークの交響曲なので、チェコ・フィルハーモニーの楽団員の方々も手抜かりのない力の入った演奏をされてのでしょう。
CD盤2枚組のDisc1に「新世界より」が収められています。このアシュケナージ/チェコフィル盤の素晴らしいところは、とにかくホールの響きです。自然で大袈裟ではない響きがメロディと共に聴く人の気持ちに刺さるのではないかと・・録音が非常に素晴らしいので、質の良い小型スピーカーでも十分に満足いただけると思います。というより小型スピーカーならではのコーン紙の反応の良さで濁りの少ない美しい響きを感じるのです。低域の不足感はトーンコントロールで調整すれば(BASSを少しブースト)よりスケール感のある「新世界より」に浸ることができます。
Disc2にはあまり有名ではありませんが、” 序曲「自然の王国で」、” 序曲「謝肉祭」、” 序曲「オセロ」が収録されていまして、これもなかなか魅力的な作品になっております。
録音は1999年、プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールとなっています。写真で見るとかなり立派なホールのようです。レーベルはEXTON、CD番号はKJCL-00010です。歴史的名盤としてはフリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団盤もありますが、ホールの響きがイマイチなのが残念です。有名で人気のある交響曲なので数々の指揮者、交響楽団のCD盤が発売されています。全ての盤を聴いた訳ではありませんが、ここはドヴォルザークの地元、チェコのオーケストラの演奏が私は一番しっくりきます。






