いろいろな情景が浮かんでくる「Midori/Encore!」のCD盤は想像力をかき立てる素晴らしいCD盤です。

クラシック音楽が好きな方には「五嶋みどり」というヴァイオリニストをご存知の方は多いと思います。今回ご紹介するCDアルバム「Midori Encore!(アンコール)」を購入したのは30年くらい前のことで、当時(1992年発売)いろいろなオーディオ雑誌でも取り上げられた優秀録音盤です。購入当時はほぼ毎日聴いていましたが、最近は聴く機会がめっきり減ってきましたけれども、久しぶりに聴いてみるとやはり” 五嶋みどり” というヴァイオリニストの凄さを感じます。ライナーの最後に演奏者紹介から勝手に抜粋させていただくと、” 五嶋みどりは世界で最も有名なヴァイオリニストの一人。世界中を舞台としてリサイタルに、またソリストとして世界の一流オーケストラとの共演に活躍している。ベルリン、ボストン、クリーブランド、シカゴ、イスラエル、ニューヨークフィラデルフィア、ロンドンなどのオーケストラをはじめとして、コンセルトヘボウ管弦楽団、バイエルン放送交響楽団との共演などなど・・” 。そして伴奏ピアニストのロバート・マクドナルド氏のサポートがこれまた素晴らしいのです。どこかで聴いたことのある曲だなあと思われる楽曲から、ちょっと前衛的な曲目まで幅のある選曲になっているので、聴く人を飽きさせない構成になっています。2曲目のサラサーテ作曲「ハバネラ:作品21-2」、そして3曲目パガニーニ作曲「カンタービレ」、6曲目のエルガー作曲「愛の挨拶」等々・・・。とにかく聴かないことにはこのCD盤の良さはわかりません。

私が小学生だった頃の情景、吹奏楽に明け暮れた中学校時代のこと、大学受験に失敗した頃の惨めな時代などの記憶が甦ってきます。いろいろな音楽を聴く私ですが、クラシック音楽のヴァイオリンの独奏が特に過去の事を思い出す傾向があるようです。そうゆう年齢になったということなのかもしれませんが、五嶋みどりさんのヴァイオリンはなにか過去の記憶をぐいっと掴んで聴く人に時にやさしく、時に厳しく啓示されるような気がするのはオーバーでしょうか?細かい曲目の紹介などしなくてもいいですよね。とにかく聴いていただければと。CDレーベルはソニー・クラシカル、CD番号はSRCR9055、1992年に米国ニュージャージー州、プリンストン大学、アレキサンダーホール、リチャードソン・オーディトリウムにてデジタル録音。最後に伴奏をされているロバート・マクドナルド氏についてですが、ジュリアード音楽院等でピアノの研鑽を積まれた方で、1983年のブゾーニ国際コンクールのピアノ部門でゴールドメダルを受賞など凄い方のようです。

4月14日のブログでご紹介したパイオニア/フルレンジスピーカーPE-16Mを使ったエンクロージャー(箱)でこのCD盤を聴くと、どんな音で鳴ってくれるか大変楽しみです。残念ながら制作はまだ取りかかっていませんが。