ブラームスの2曲のピアノ協奏曲は非常に聴き応えがあると私は思います。

12月25日のクリスマスにこのブログを書いています。クリスマスに関係はないのですが、私のお気に入りのピアニスト、エレーヌ・グリモーさんの弾く”ヨハネス・ブラームス”のピアノ協奏曲についてです。CD1「ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 作品15」、CD2「ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83」を通しで聴きました。2枚組のCDになります。時間軸で捉えてみますと、” 第1番 ” と ” 第2番 ”の間には20年のブランクがあります。添付のブラームスの写真で言えば左側の若い頃に ” 第1番 ” が作曲され、右側の中年?の頃に ” 第2番 ” が創られたわけです。ピアニストであるグリモーさんによれば、”第1番、第2番、この二つの協奏曲の違いは、若い頃のブラームスと中年のブラームスを並べて眺めるようなものだと・・・そしてブラームスは演奏家に知的にも感情的にも100%の ”真摯さ”を要求する作曲家だと仰っております。まあ、いい加減な姿勢で弾く事はできないということですよね。聴き終わった後に感じる事は”静かな感動”が時間と共に沸き上がってくるイメージです。ベートーヴェンの存在が大きく、彼を超えるものを・・という一点で作曲家ブラームスは非常に時間を掛けて、推敲を重ね丁寧に曲を作り上げたのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

「ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調」について、特に皆様にお伝えしたいことがあります。この第2番は”ピアノ独奏部を持つ交響曲”とも呼ばれているみたいで、ピアニストには大オーケストラを向こうに回し、丁々発止と渡り合えるだけの貫禄とてテクニックが要求される、極めて難度の高い曲なのですが、ここではグリモーさんの超絶テクニックを堪能できます。また、テクニックだけではない叙情性がなんとも素晴らしい演奏になっています。そして、第3楽章ではピアノ協奏曲ではめずらしくチェロがピアノと同じくらい大活躍しています。

オーケストラの紹介をさせていただくと、” 第1番 ”はバイエルン放送交響楽団、” 第2番 ”はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮は同じアンドリス・ネルソンズ氏となっています。CD番号は”UCCG-1637/1638、レーベルはドイツ・グラムフォンで、素晴らしい録音になっています。出来ればですが、20cm以上の口径のウーファー(低域用スピーカー)が搭載されたスピーカーがお薦めです。やはりある程度ピアノの低音部をしっかり再生できるかどうかが鍵になります。もちろん低域がちゃんと再生できれば16cmくらいの口径のウーファーでも十分感動できると思います。