クリストファー・ホグウッド指揮 J.C.バッハ「ブランデンブルク協奏曲」全曲盤は素晴らしい!

引き続きJ.C.バッハです。前回の ” クリスマス・オラトリオ ” の指揮者はスイス人ミッシェル・コルボ氏でした。今回はイギリス人指揮者クリストファー・ホグウッド氏がタクトを振った「ブランデンブルク協奏曲」についてです。私は過去にこの協奏曲の2枚組のアナログ盤を30年くらい前に購入しました。カール・リヒター指揮/ミュンヘン・バッハ管弦楽団のもので、ヴァイオリンなどはモダン楽器を使っておられます。それに対して、ホグウッド盤はオリジナル楽器ですので、ヴァイオリンの音色の違いが全体を通して感じられます。指揮者としての解釈、各パートの演奏者の技倆の違いはどれくらいだろうということでホグウッド盤(CD盤)を購入しました。個人的な好き嫌いでいえば、ヴァイオリンの音色はリヒター盤のモダン楽器の方がしっくりきます。がしかし、ホグウッド盤の方はちょっと早めのテンポも影響しているのか非常に ”リズミカル ” 、そして全体を通して ” 明るい ” のです。演奏者はどちらの盤も素晴らしいのですが、生意気なことを言わせていただければ、ホグウッド盤の演奏者の方がいくぶん優れているのではないかと感じます。年齢的に若い方々なのかなあと勝手に想像してしまいます。

ネットで ”ブランデンブルク協奏曲 ” を検索しました。ちょっとご紹介します。” 通常は通奏低音楽器のチェンバロを独奏楽器群に加えること自体が独創的であるが、第5番はチェンバロの活躍が著しく、実質的に音楽史上初のチェンバロ協奏曲として、後代のピアノ協奏曲の出現を準備する画期的な作品となった。

音楽史上、極めて重要な協奏曲なのですね。作曲順的に1曲目が第6番から始まるリヒター盤は演奏者の息づかいが感じられるところ(私にはそう聴こえます)が生々しく迫ってきます。ホグウッド盤は何回か聴き込むうちにこの協奏曲のバラエティの豊かさを強く感じます。バッハという作曲家は音楽の引き出しが豊富な人だったのだなと。しばらくホグウッド盤を聴き込む時間が増えそうな気がします。

◇カール・リヒター指揮/ミュンヘン・バッハ管弦楽団 レコードレーベル/ARCHIV(アルヒーフ)、レコード番号はMA-  5008/9  録音は1967年と表記されています。録音された場所はドイツ・ミュンヘン 録音された場所はドイツ語なのでわかりません。◇クリストファー・ホグウッド盤/レーベル ポリグラム CD番号 POCL-4164/5  録音は1984年でデジタル録音、録音された場所は英国ロンドン、WALTHAMSTOW  TOWN  HALL

カール・リヒター、クリストファー・ホグウッド両氏についてはネットで経歴等を閲覧できますので、興味のある方は是非検索してみていただければと思います。ちなみに、ホグウッド盤が録音されたWALTHSTOW  TOWN  HALLはどんなホールだろうと思い、ウィキペディアで検索してみました。大変重厚な建物でびっくりしました。英国の歴史の重みを感じます。