連日の熱さの中でジャズを聴くのが今一番かなと思うのです。

エアコンで部屋をキンキンに涼しくして、例えばJ.S.バッハの宗教曲を聴く気にはならないのです。やはりJ.S.バッハは晩秋から冬にかけて聴くのが気分に浸れるのです。毎日こう熱いとそもそも音楽を聴く気にならないのですが皆様はいかがですか?涼しい日も何日かはありましたが。しかしながら不思議とジャズは聴く気になります。

前回のナタリー・コールはジャズ・ボーカルでしたが、今回はジョン・コルトレーンの「至上の愛(ア・ラブ・シュープリーム)」であります。ジョン・コルトレーン全盛の頃、インパルスレーベルに吹き込まれた不滅の傑作「至上の愛」をジャズ・ドラムの巨人、故エルヴィン・ジョーンズとウィントン・マルサリスというこちらも現代ジャズ・トランペットではトップクラスのプレイヤーとのコラボレーション、そしてピアノはマーカス・ロバーツ、ウッド・ベースはレジナルド・ヴィール・・。いわゆるトリビュートアルバムです。そして、演奏、録音されたのがなんと東京・新宿のジャズ専門のライヴハウス、ピット・インでのライヴ盤であります。新宿ピット・インはもうすぐ閉店されるみたいでが、残念ながら私はピット・インには行った事はありません。ライナーの写真を見るとそれほど大きなライヴハウスではないので、白熱のライヴを至近距離で感じられでしょうね。お客さんたちの拍手とかかけ声が聴けるところがライヴ盤のいいところです。ウィントン・マルサリス氏はここではトランペットではなく、おそらくコルネットという金管楽器を使用していると思われます。通常トランペットはもっと刺激的でシャープな音色のはずです。私は中学の頃に吹奏楽部に所属していましたので音色の違いは理解しているつもりです。コルネットの音色は刺激的な音色ではなく優しいのです。また、この方はクラシック音楽のレコードをリリースされていて、クラシック好きの私としても気になる方です。ジャズ・ドラム独特のドラミングは好きかどうかは私的には何ともいえないのですが、このCD盤から聴けるのはエルヴィン・ジョーンズ氏のドラミングは非常に雄弁で、シンコペーションのセンスはやはり凄いものはあります。偉そうですいません。という訳でとにかく皆様このCD盤を聴いてください。音質的には正直イマイチですが、白熱のライヴ感が味わえると確信しております。CDレーベルはSONY  RECORD、CD番号はSRCS 7376になります。録音されたのは1992年、前述のように新宿ピット・イン。