見終わった後、家に帰って早速 ”ボレロ ” を聴かなくてはという気にさせてくれました。映画としての評価はさておき、映画館(シネコンなので音質的には大迫力なのですが、荒っぽい音ではあります)で ” ボレロ ” を大音量で聴くことができます。作曲家モーリス・ラヴェルの紡ぎ出す音楽は、” ボレロ ” に限らずフランスの香り+スペイン的テイストを私は感じます。フランスもスペインも行ったことはありませんが。ラヴェルのお母様はバスク地方の出身だったみたいなので、そころあたりが影響しているもかもです。バスク地方はフランスとスペインの両国にまたがっている地方のようです。映画自体の評価については私ごときが述べることではありません。ただ個人的な感想としては女優陣がちょっとイマイチだったかなあと思います。オープニングの映像がジャズプレイヤーがボレロを演奏する場面があるなど、なかなか素敵でした。
私は45年くらい前のことですが、当時この ”ボレロ ” がCMで使われていたのが影響したのか、 ”ボレロ ” が聴きたくなりアナログ盤を購入しました。指揮者、オーケストラなど全く詳しくない時です。たまたま買った盤はフランス人指揮者シャルル・ミュンシュ、オーケストラはパリ管弦楽団というこの楽曲では理想的な組み合せのアナログ盤だったなあと思います。2023年7月6日にこのブログに ” ボレロ ” について投稿した時のアナログ盤のことはすっかり忘れておりました。同じフランス人、アンドレ・クリュイタンス指揮、パリ音楽院管弦楽団のものです。こちらの盤は5年前にヤフオクで手に入れました。お世辞にも音は良いとはいえませんが、ジャケットデザインが気に入って落札しました。
さて、ミュンシュ盤ですが音的にはこちらも残念ながら録音のクォリティはイマイチですが、フランスのオーケストラを形容する時に使われる ” 色彩感 ” はしっかりと感じられます。ボレロ以外にも ” スペイン狂詩曲 ” 、” バレエ音楽 /ダフニスとクロエ の第2番 ” が収録されており、音の錬金術師と呼ばれるラヴェルの独創的で洗練された管弦楽の高度な手法が感じられます。45年前のアナログ盤は随分とシミだらけになってしまいました。レコード盤は慎重に取り扱っていたのでまあまあ綺麗でキズもほとんどありません。45年前のアナログ盤を難なく再生できるところがアナログ盤の良いところです。レコードレーベルは東芝EMI、レコード番号は EAC-55062、録音された時期の記述はありませんが45年くらい前でしょうか。
” ボレロ ” をとにかくいい音で聴きたいと思われる方にお薦めのCD盤があります。こちらも2023年7月6日にブログにアップした内容と重なってしまい申し訳ありません。1993年ということで最近の録音ではありませんが、ピエール・ブーレーズ指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のCD盤がお薦めです。CDジャケットデザインも素敵ですよね。クライマックスの大太鼓のズシンとくる迫力が気持ちいいのです。この盤には ” バレエ音楽/マ・メール・ロワ ” が収録されていてこちらも聴き応えがあります。ブーレーズ氏はフランスの指揮者、そして現代音楽の作曲家でもあります。詳しくはウィキペディアを参照いただければと。所謂 ” 色彩感 ” を感じられる音ではありませんが、ベルリン・フィルの骨格のキチンとした演奏が特徴です。CDレーベルはドイツ・グラムフォン、CD番号はPOCG-1760になります。