家の庭に飛んでくる鳥達を見ながらメシアン作曲「鳥のカタログ」を聴くと・・・

フランスの現代音楽?の作曲家オリヴィエ・メシアンの代表作といえば、「トゥーランガリラ交響曲」が有名です。残念ながら私はCD盤もアナログ盤も所有していません。この交響曲の中にも”鳥の歌”を表現した箇所もあるらしいです。もともと”鳥達が奏でる音色”に対して大変興味をもった方であるみたいです。そもそも私はメシアンという作曲家のことは知りませんでした。たまたまCDショップでこのCD盤を見た時に衝動買いしてしまいました。オーディオ専門誌で紹介記事があったかどうかも憶えておりませんが、まあジャケットデザインが気に入ったからです。前にR.シュトラウスの”エレクトラ”についてブログを書かせていただいた時も”ジャケットデザインが気に入った”ので即購入したことがありました。結果的にハズレではありませんでしたから今回もいけるかと・・。

ということで「鳥のカタログ」でありますが、調性がまったくないピアノ独奏が繰り広げられます。鳥の鳴き声も調性などありません。メシアン自身の言葉によれば、最初に鳥の歌を書き留めたのは14~15歳の頃、フランス、オーブ地方の田舎で休暇を過ごした頃にさかのぼるということらしいです。「鳥のカタログ」が完成したのは1958年みたいなので、あしかけ40年以上の期間が経て完成したことになります。まあその間、いろいろな作品(前述のトゥーランガリラ交響曲しかり)も作曲されていたとは思いますが、鳥達のさえずりをピアノで表現したいと思われたメシアン氏の発想力は凄いというかユニークです。

聴き込んでいくうちに最初の頃に聴いたイメージ、”これは現代音楽だな”という感覚が少しずつ薄れてきて、鳥達のさえずりのようなイメージが私の中に湧いてくる感覚を持ちました。ただ、ピアノの音色と鳥達の音色とはまったく違いますから、このCD盤を聴いた方が鳥達のさえずりに聴こえるかどうかはわかりません。BGM的に聴くのもアリです。私の家の庭(小さいのですが)によくヒヨドリとかかわいいメジロが遊びに来ますが、その鳥達を見ながら聴くのもなかなかいいものです。スピーカーも小型のものでも十分だと思います。CDレーベルはドイツ・グラムフォン、CD番号はPOCG-1751/3 (439 214-2)になります。なお、このCDには登場する鳥達の素敵なイラスト帳が付属しております。

演奏しているピアニストは、ベートーヴェン「ディアベッリ変奏曲」のCDで音楽評論家、オーディオ評論家から、その演奏を大絶賛された、ポーランド出身のピアニスト、アナトゥール・ウゴルスキです。ご存知のかたも多いのではないかと。ちなみにこのCD盤のレーベルは同じドイツ・グラムフォン、CD番号はPOCG-1579 (436 615-2)になります。