今年最後のブログはちょっと地味ですが、J.S.バッハ「フーガの技法」です。

今年最後のブログとして相応しいかはどうかはわかりませんが、J.S.バッハ晩年の作品「フーガの技法」を聴きながらこのブログを書いております。多岐にわたって音楽を聴きまくった私の一年を括る音楽としては、私的にはぴったりというか納得する音楽かなあと。ビートルズ、ピンク・フロイド、ストラヴィンスキー、ショパンとかではなく、今年一年の終わりはやはりバッハで終わりたいと思っているのです。ただ、お断りしておきたいことがあります。この「フーガの技法」は聴いていて決して楽しい音楽ではありません。「ブランデンブルク協奏曲」の方がよっぽど楽しい?楽曲です。しかしながら、「フーガの技法」を聴き始めると過去のいろいろな出来事が映像を伴ってどんどん眼の前に浮かんできくる、不思議な感覚です。深夜、暗い部屋でひとりこの曲を聴くにはまさにぴったりの音楽だと思います。なんだか暗いですが・・

2016年8月21日にアップしたちょっと古いブログになりますが、J.C.バッハ作曲「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」を取り上げさせていただきました。演奏しているのはレイチェル・ポッジャーという女性ヴァイオリニストです。今回の「フーガの技法」のメンバーは ” レイチェル・ポッジャーとプレコン・バロック ” というグループ名として紹介されております。レイチェル.ポッジャーさんのことを詳しく書くと大変なことになってしまうので、代表的な受賞を挙げると「無伴奏ヴァイオリン作品集」でグラムフォン賞のバロック器楽部門賞、ヴィバルディ「調和の霊感」でBBCミュージック・マガジン賞等々。そして、ジュリアード音楽院でも定期的に客員で教えているかなり献身的な教育者でもあるらしいです。

今回お話する「フーガの技法」はSACD(スーパーオーディオ)盤になります。といっても通常のCDプレイヤーでも再生できるCD盤です。レイヤー(階層)構造になっており、SACDのレイヤーを読み込むのに少し時間がかかります。音質的には恐ろしいほどの静寂の中にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ハープシコードの各音色が浮かび上がってくる・・アナログ盤の音とは異質な、まさに息を呑むような音世界が展開されていきます。まあ、私は音楽を聴いてちょっと涙したり、気分が高揚したり、オーケストラの大太鼓の音に感動したりしたいのでこうゆう緊張感溢れる音は正直疲れます。ただ、この音の空気感、奥行き感は素晴らしいものがあります。さすがSACDといったところでしょうか。曲目についてですが、私のような素人があれこれご説明してもしょうがないのでウィキペディア等で検索された方がいいと思います。レーベルはCHANNEL CLASSICS、CD番号はCCS SA 38316になります。ドイツで生産されたもののようです。

一年の間、私のつたないブログにお付き合いいただき誠にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。